不眠、不安症状、抑うつ症状、自律神経失調症など、心身の不調が続いてお困りの方は、ぜひ一度ご相談ください。


不眠
不眠にはさまざまなタイプがあります。なかなか寝つけなかったり(入眠困難)、寝つけてもすぐに目が覚め、眠りが浅かったり(中途覚醒、浅眠)、朝いつもより早くに目が覚めてしまうこと (早朝覚醒) が続いたりすると、日中の倦怠感、パフォーマンス低下等にもつながります。眠れない原因は何なのかを考えながら適切な方策を見つけていきましょう。


不安障害
生活環境が変化する時期、失敗の許されない仕事や面談の前など、誰でも不安になることはあるでしょう。しかし、過剰な不安で日々の生活を送りづらく感じている方は不安障害かもしれません。不安障害では、動悸やふるえ、吐き気や過呼吸などの身体症状を伴うことが少なくありません。一度不安発作(パニック発作)を経験すると、また同じような発作が起こるのでは、と予期不安が生じたりもします。過度な不安や恐怖等に悩んでおられる方は一度ご相談ください。


うつ病
一日中、特に起きてからしばらく気分が沈み、何に対してもやる気がでない、食欲なども低下し、好きなことさえする気になれない、気分や意欲だけでなく、判断力や思考力、記憶力や集中力等も低下して、仕事や家事がいつものようにこなせない、といった症状が続いている場合、うつ病の可能性があります。精神症状は目立たず、頭痛や頭重感、倦怠感など身体症状だけが続くといった場合もあります。こういった症状でお困りの方は、思い悩まず一度ご相談下さい。



薬物療法に関して
精神疾患の薬物療法では、主に睡眠薬、精神安定剤(主にベンゾジアゼピン系)、抗うつ薬、抗精神病薬、気分安定薬が使用されます。場合によっては、漢方薬や自律神経調整薬等も使用、併用されます。睡眠薬、精神安定剤は、不眠症や自律神経失調症など比較的軽めのメンタル不調にも使われます。それぞれの薬剤によって効果の持続時間や強さが異なります。最近では、依存性やふらつき等の少ないBZ系でない睡眠薬等を選択することも可能になっています。1回の診療で処方できる種類数や日数が制限されている場合がありますので御注意下さい。

 


<良い眠りをえるために>

・規則的な生活リズムを心がけましょう。朝起きて外の光を浴びるようにしましょう。

カーテンを開けて採光しながら朝食を摂るなどでもかまいません。朝の日光で体内リズムがリセットされ、メラトニンというホルモンの分泌リズムが整えられます。また、朝起きて6~8時間後、身体の自然なリズムにより軽い眠気が生じる場合があります。昼過ぎに15分以内の仮眠又は閉眼により午後のパフォーマンが向上する場合があります。起きてから半日たつ頃軽い運動やストレッチなどをする、寝る1、2時間前に入浴、温浴をするなどにより、身体の体温が適度に上がり、入眠時には体内の熱がスムーズに発散されて寝つきがよくなるでしょう。


・定期的な運動

なるべく定期的に運動しましょう。適度な有酸素運動をすれば寝つきやすくなり、睡眠が深くなるでしょう。(朝方は眠りの浅いレム睡眠が増え、夢をみやすい時間帯です。)

若年者はATPを使う速筋が使われる割合が髙いですが、歳を重ねるにつれて身体の内側にある遅筋が使われる割合が増えます。日中姿勢をよくして過ごし、時に肩を上下するだけでも遅筋にあるミトコンドリアは増え、有酸素運動による代謝が活発になります。


・寝床での考え

昼間の悩み事を寝床にもっていかないようにしましょう。自分の問題に取り組んだり、翌日の行動について計画したりするのは、日中にしましょう。心配した状態では寝つくことが難しくなり、眠れないのではないかと不安になり、寝ても浅い眠りになってしまいます。


・寝室環境

快適な就床環境のもとでは、夜中の目覚めは減るでしょう。音対策、室温管理、寝床環境、遮光カーテンを用いるなどの対策も⼿助けとなります。寝室を快適な温度に保ちましょう。暑すぎたり寒すぎたりすれば、睡眠の妨げとなります。また、入眠前の30分は白色光ではなく、暖光色の電灯が適しています。神経を高ぶらせるネットゲーム等も避けましょう。


・バランスのよい規則正しい⾷生活

規則正しい⾷生活を心がけましょう。基本的に、就寝前に食事を摂るのは避けましょう。ホットミルクや軽食がスムーズな入眠を助ける場合もありますが、胃もたれや胃酸逆流に注意する必要があります。


・就寝前の水分

就寝前に水分を取り過ぎないようにしましょう。夜中のトイレ回数が増えます。脱水傾向、脳梗塞や狭⼼症など血液循環に問題のある⽅は主治医の指示に従ってください。


・就寝前のカフェイン、入眠を妨げるお薬等

就寝の4時間前からはカフェインの入ったものは摂らないようにしましょう。カフェインの入った飲料や⾷べ物(例:濃い緑茶、コーヒー、紅茶等)をとると、寝つきにくくなったり、夜中に目が覚めやすくなったりします。一部の薬剤は入眠を妨げる場合があります。


・就寝前のお酒

眠るための飲酒は逆効果です。アルコールを飲むと⼀時的に寝つきが良くなりますが、徐々に効果は弱まり、夜中に目が覚めやすくなります。深い眠りも減ってしまいます。


・就寝前の喫煙 

夜は喫煙を避けましょう。ニコチンには精神刺激作用、依存性があります。


・睡眠薬等を適切に使う

薬局で入手できる睡眠導入薬や一部の漢方薬が不眠症に有効な場合もあります。一般に、睡眠薬や安定剤には、服用を継続している間に効果が弱まり服薬量を増やさないと同じ効果が得られなくなる、また長期間使用しているとやめにくくなる、といった耐性や依存性といった問題があります。効果が弱くなったからといって1日の服薬量の上限を超えないようにしましょう。



脳内には疲れた分だけ脳の活動を下げる恒常性調節系と目覚めているため脳の活動を保つ覚醒調節系があります。前者には睡眠中枢が、後者には覚醒中枢が関与しています。ベンゾジアゼピン受容体作動薬は睡眠中枢に働きかけ睡眠中枢優位の状態をつくり、オレキシン受容体拮抗薬は覚醒中枢で覚醒ホルモンの働きを抑えて脳を睡眠状態に移行させます。メラトニン受容体作動薬は脳の体内時計系に働きかけ、夜は眠たくなる態勢に導きます。


主なベンゾジアゼピン系(非ベンゾジアゼピン系)受容体作動薬(GABAA受容体作動薬)

 超短時間型;ゾルピデム錠、ゾピクロン錠、エスゾピクロン錠、トリアゾラム錠

 短時間型;ブロチゾラム錠(その他にリスミー錠、エバミール錠、デパス錠等)

 中間時間型;フルニトラゼパム錠、ニトラゼパム錠、エスタゾラム錠


オレキシン受容体拮抗薬(新しいタイプの睡眠薬)

 ベルソムラ錠、デエビゴ錠、クービビック錠など